HEALTH
AND
SAFETY

野菜類・加工品

ホールコーン缶(アメリカ産)に木片のようなものが入っていた。

 コーンの夾雑物が疑われます。
 アメリカ産のホールコーン缶が見られることがあります。とうもろこしの外皮をハスクと言います。
原料由来の植物性夾雑物は、アメリカ農務省(U.S.D.A)の規格では、完全に除去することは困難とされており、コーンの皮(ハスク)の混入の許容量は認められた規格で製造販売されています。
 このように、製造メーカーでは、認められた規格内の製品を出荷しているため、製品内に夾雑物である外皮(ハスク)や軸片が混入していることがあるという事情をご理解いただき、使用していただきますようお願いいたします。

にんじんに木のように硬い部分がある。

 「トウ立ち」が疑われます。
 にんじんは一定の大きさに成長した後、一定期間低温にあうと花芽が形成され、その後、高温で日照時間が長くなると「トウ立ち」が始まります。養分や水分は「トウ立ち」に使われるため、この時期に乾燥が続くと維管束部が硬く木化(リグニン化)してしまいます。木化したにんじんは外観では判断が難しく、選別工程で発見・除去するのが難しいのが現状です。

(参考資料:生活協同組合コープこうべ)

たけのこ水煮に白い塊が入っていた。

 たけのこに含まれるチロシンが疑われます。
 たけのこにはアミノ酸の一種であるチロシンが含まれています。チロシンは水煮加工品などでは加熱工程後の温度低下に伴い結晶化し、白い塊となる場合があります。また、液体が白濁している場合もあります。チロシンはたけのこの旨味成分でもあり、喫食しても問題ありません。

こんにゃく(黒)の表面に茶褐色の付着物があった。

こんにゃくの「サビ」が疑われます。
 「サビ」とは、こんにゃく業界で呼称しているものですが、こんにゃく用凝固剤に使用している水酸化カルシウムが表面に付着したものです。(こんにゃくは製造時に凝固剤として水酸化カルシウムが添加されます。水酸化カルシウムによりアルカリ性になることで、こんにゃく芋に含まれる糖類であるグルコマンナンがゲル化して固まり、プルプルとした独特の食感になります。)「サビ」は製造工程内では発生せず、製品袋内保管中に充填水の対流により徐々に発生することがあります。
 こんにゃく製品は水分率が95%以上と高く、保管中にも離水が発生します。離水現象は、保管状態や温度などの要因により変化し、この変化と充填水との関係で、製品袋内に充填水の対流が発生します。この対流が要因となり、こんにゃく表面に水酸化カルシウムが付着する場合があります。水酸化カルシウムは本来白色ですが、こんにゃく(黒)の色付けに使用している海藻粉末の色素により、茶褐色になります。
 原材料の凝固剤である水酸化カルシウムと海藻粉末によるものですので、喫食しても問題ありません。水洗していただくと、除去することができます。


(資料提供:(有)かぶら食品)

乾燥シイタケを水戻ししたところ幼虫が出てきた。

 シイタケオオヒロズコガ類の幼虫が疑われます。
 シイタケ栽培は、菌床栽培と原木栽培で行われていますが、シイタケオオヒロズコガ類は、原木シイタケの害虫として知られていて、幼虫はほだ木に穿孔し、ほだ木や子実体(生椎茸)を食害します。

 (形態)
幼虫は老熟すると体調15mm程度に達しますが、個体差が大きく、体は淡黄色で、背面には黒褐色の横縞があります。
 (繁殖と生態)
 成虫は春から秋まで、途切れることなく発生しますが、初夏と秋に多く見られます。夜行性で、産卵は樹皮の割れ目や種菌とほだ木の隙間などに行われますが、種菌への集中した産卵はみられないと言われています。成虫の寿命は6~8日程度で、雌1個体あたり平均で340個程度の卵を産みます。
 幼虫は、植菌部や樹皮の割れ目などからほだ木に穿孔し、細かい屑を表面から排出します。ほだ木の樹皮上、樹皮下、植菌部で繭を作って蛹化し、蛹を半身乗り出し羽化します。
 (被害の特徴)
 幼虫は、植菌部から穿孔して、種菌を食害します。これにより、ほだ化が進まず、植菌部からはシイタケが発生しなくなります。幼虫はほだ木の内部を食害して劣化を早めるだけでなく、シイタケが発生してくると、シイタケへ穿孔して食害します。食害されたシイタケは商品価値がなくなるだけでなく、幼虫が異物として混入することで問題になります。特に、乾シイタケでは、シイタケ内で乾燥された幼虫が汁物などの料理に混入してしまう事例が多くみられます。

 製造工程においてシイタケの傘の裏側やひだ部分まで幼虫の付着や穴の有無を確認し選別していますが、ほだ木内部から石づきを通って穿入する場合もあるため発見が難しく、完全に除去するのは現状では困難です。

(参考資料:しいたけ害虫の総合防除 改訂第2版 森林総合研究所)

果物類と加工品

パイナップルに茶色の虫のようなものが付着していた。

 パイナップルの種子が疑われます。
 一般的に、栽培されたパイナップルは同じ品種間で受粉できないため、種子はできません。しかし、昆虫などが媒体となり、遠くに植えてある異なる品種間で受粉が行われると、種子ができることがあります。(種子は皮と果肉の間にできます。)

参考資料:東京都市場衛生検査所、目黒区食品衛生苦情処理事例集

水産物と加工品

魚肉練り製品(なると、ちくわなど)に黒いものが付着していた。

魚皮が疑われます。
【特徴:練り込まれた状態で、取り出すとやわらかく、薄い膜状。引っ張ると伸びる。】
 魚皮とは、魚のお腹の皮です。黒皮ともいいます。薄くてやわらかいため、製造工程で完全に取り除くことが難しいのが現状です。魚皮は原料由来であるため、喫食しても問題ありません。

魚の切り身が軟らかく、ドロドロしている。

 腐敗とは関係なく軟らかくなった場合、ジェリーミートが疑われます。
 身がドロドロしている状態は、ジェリーミートという現象で、サバやアジ、カレイなどで同様の現象が見られることがあります。
 この現象は、魚介類の筋肉内に寄生した粘液胞子虫という寄生虫が、宿主である魚の死後、たんぱく質分解酵素によって筋肉組織を分解し、粥状に変化させるものです。宿主である魚が生きている間は、粘液胞子虫が寄生していても大きな変化はありません。
 解凍や調理によって酵素が活性化し、筋肉組織が分解されていくため、ジェリーミートを凍結状態で発見することは現状では困難であり、製造工程で除去できずに製品化されてしまうことがあります。また、粘液胞子虫は魚に寄生するもので、ヒトには寄生しません。

※クドア・セプテンプンクタータは食中毒の原因となりますが、それ以外の粘液胞子虫類は、ヒトへの影響はありません。ただし、今後の研究によっては、食中毒の原因となるクドア属の粘液胞子虫の種類が増える可能性があります。

< クドア・セプテンプンクタータについて >
 ここ数年間、全国的に、食後数時間で一過性のおう吐や下痢を発症し、軽症で終わる原因不明の食中毒が発生していました。 こうした事例の多くでは、共通して、鮮魚介類、特にヒラメの刺身が提供されていました。厚生労働省などが調査をしたところ、ヒラメに寄生したクドア・セプテンプンクタータ (Kudoa septempunctata)がヒトに下痢症状等を引き起こすことがわかりました。
 ヒラメを-20℃で4時間以上の冷凍、又は75℃5分以上の加熱でクドア・セプテンプンクタータによる食中毒を防ぐことができます。

(参考資料:生活協同組合コープこうべ、食品衛生の窓、(財)水産物市場改善協会)

畜産物と加工品

加熱後の卵製品が、暗緑色になっていた。

 検品時に問題がなく、加熱後に暗緑色に変色した部分が発見された場合、硫化黒変が疑われます。
 硫化黒変とは、ゆで卵が黒ずむのと同じ現象です。
 たんぱく質を構成するシスチンやメチオニンといったアミノ酸には硫黄が含まれており、卵白には卵黄よりもこれらのアミノ酸が多く含まれています。鉄分は卵白よりも卵黄に多く含まれています。卵白のアミノ酸は熱によって分解されやすく、遊離した硫黄は、硫化水素(H₂S)となります。硫化水素(H₂S)は、卵黄中の鉄分(Fe)と化合して硫化鉄(FeS:黒色)となるため、卵黄は暗緑色に変色します。この現象を硫化黒変といいます。
 体に害のあるものではありませんので、食べても問題ありません。
 卵の加熱温度が高いほど、加熱時間が長くなるほど硫化水素が発生しやすく、硫化黒変は顕著になります。また、硫化黒変はpHが高いほど発生しやすくなります。
 硫化黒変を防ぐためには、加熱しすぎないように、温度・時間の管理を行うことが有効です。

(参考資料:広島県 食品工業技術センター 食品企業のためになるQ&A )

ウインナーに毛のようなものが付着していた。

 ウインナーの皮(羊腸)の一部が疑われます。
 羊腸の腸膜は4層で構成されており、そのうち1層のみを羊腸ケーシングとして使用しています。羊腸メーカーにおいて不要な3層の膜は除去されますが、一部残存してしまうことがあり、これを通称「あま皮」と呼んでいます。羊腸ケーシングは乳白色で、あま皮自体も極薄いものですが、加熱されることで細い繊維状に変化してしまいます。これにスモークで色が付くと、髪の毛と酷似した外観になります。ウインナーの皮(羊腸)の一部であるので、喫食しても問題ありません。

(参考資料:日東ベスト)

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